目次~この記事でわかること~
■美容師の給料・年収事情
■美容師の給料が低いと言われる理由
■美容師の給料を上げる3つの方法
■美容師から転職して収入アップ
美容師の給料・年収事情
一口に「美容師の給与は低め」とは言っても、具体的にどれくらいなのか気になりますよね。最新の公的データ(厚生労働省「賃金構造基本統計調査」等)を基に、日本全体の平均給与と比較してみましょう。
平均月給は約27万〜33万円/平均年収は約372万円
最新の調査によると、美容師(理容師含む)の平均年収は約372万円。これまでの最高額を更新し、業界全体の給与水準は少しずつ上昇傾向にあります。しかし、日本全体の給与所得者の平均給与(約458万円)と比較すると、依然として低い水準にあるのが現状です。
また、美容師の給料は「性別」「年代」「勤務するサロンの規模」「地域」によっても大きな格差があります。競合他社や市場のリアルなデータを以下の表にまとめました。
【1】年代別・男女別の平均年収
■20代:約240万〜300万円(アシスタント期〜駆け出しスタイリストが多く低め)
■30代:約350万〜450万円(指名が増え、チーフや店長クラスに昇格する時期)
■40代:約400万〜550万円(管理職やトップスタイリストとして安定)
※性別で見ると、男性の平均年収は約462万円、女性の平均年収は約335万円となっています。美容師は性別に関係なく実力主義ですが、女性はライフイベントによる働き方の変化が影響しやすい傾向にあります。
【2】企業規模(サロンの従業員数)別の平均年収
■10〜99人(個人〜中小サロン): 約374万円
■100〜999人(中堅チェーン): 約372万円
■1,000人以上(大手有名グループ): 約520万円
データが示す通り、企業規模が1,000人以上の会社に勤めている美容師は、平均年収が500万円を超える高い水準にあります。一概に「美容師だから低い」わけではなく、「どこで働くか」によって給料が大きく変わるのが特徴です。また、地域別では東京都の平均年収が約438万円と最も高く、地方都市(300万円前後)との地域格差も存在します。
サロン内での「ランク」による給与格差
ほとんどの美容室(ヘアサロン)で、アシスタント・ジュニアスタイリスト・スタイリスト・トップスタイリスト・店長といったランク分け制度が取り入れられています。ランクに応じて基本給や歩合率が大きく変動します。
<アシスタント>(年収約200万〜300万円)
正式デビューまでの下積み期間(平均2〜3年)。受付やシャンプーなど補助業務がメインで、原則として固定給のみ。インセンティブがつかないため、給与アップが最も難しい期間です。
<ジュニアスタイリスト>(年収約250万〜350万円)
デビュー直後の美容師。アシスタントより月給が2〜3万円ほど上がりますが、まだ指名がつきにくく、大幅な収入アップは期待できません。
<スタイリスト>(年収約300万〜500万円)
すべての施術を一人で任されるポジション。月給は20万〜30万円ほどにアップし、指名数やヘアケア製品(店販)の販売額に応じた「歩合給(インセンティブ)」が上乗せされるため、頑張りが直接収入に結びつきます。
<トップスタイリスト・店長>(年収約440万〜700万円以上)
人気・実力・店舗運営スキルを兼ね備えた役職。トップクラスになると月収50万円以上、有名サロンの店長や独立開業によって年収1,000万円以上を達成する人も存在します。
※アットコスメ調べ
美容師の給料が低いと言われる理由
国家資格を持ち、高度な技術を提供する憧れの職業でありながら、なぜ業界全体の平均年収が低くとどまっているのでしょうか。そこには3つの構造的な理由があります。
1. 歩合制を中心とした給料システム
美容師の多くは「固定給+歩合制」です(アシスタントは固定給のみ)。売上の10〜20%(業務委託では40〜60%が相場)が給与に上乗せされますが、指名を多く獲得できる一部のスター美容師がいる一方で、集客に苦戦すると頑張っても還元される金額が低くなってしまいます。また、「ボーナス(賞与)が支給されない、または極めて低い」サロンが多いことも、平均年収を押し下げている要因です。
2. 下積み期間が長く、早期離職率が高い
スタイリストデビューまでに2〜3年の下積みが必要であり、この期間の低い給与が業界の平均値を下げています。さらに、低賃金と長時間労働を理由にスタイリストになる前に早期離職する人が多く、結果として有効求人倍率が「5.66倍(令和4年度)」という深刻な人手不足(=給与水準の低い若手の割合が多い状態)が続いています。
3. サロン過剰による激しい価格競争と固定費の圧迫
現在、全国の美容室の数はコンビニの3倍以上と言われており、過剰競争が起きています。そのため「カット1,000円」などの低価格サロンが増加し、客単価が下がりやすくなっています。さらに、サロン経営には「一等地の家賃」「光熱費」「最新の材料費」、そして集客のための「高額な広告宣伝費(ポータルサイト掲載料など)」が毎月重くのしかかります。これらの固定費が利益を圧迫するため、経営者がスタッフの人件費(給料)に十分な資金を回せないという、業界全体の構造的な問題があるのです。
美容師の給料を上げる3つの方法
業界全体の水準は低めですが、稼ぐ方法を諦める必要はありません。技術を高めてサロン内で上を目指すルートのほか、「美容師免許」という最強の国家資格を武器に、別のフィールドで一気に高収入を掴む道もあります。
方法①:料金設定&歩合の高いサロン(または大手)に勤務する
歩合制の場合、「売上の何%が還元されるか」と同時に、「サロンの施術料金(客単価)」が重要になります。単価が高いハイクラスなサロンや、福利厚生が充実し基本給・賞与が高い「企業規模1,000人以上の大手サロン」へ転職することで、同じ労働量でも劇的に収入をアップさせることが可能です。
方法②:美容師免許を活かして「高収入の異職種」に転職する(★一番おすすめ)
化粧品業界・美容業界において、国家資格である「美容師免許」保持者は、皮膚科学や毛髪科学の知識を持つ即戦力として市場価値が極めて高いです。
■美容部員(BA)への転身:美容師の平均年収約372万円に対し、美容部員の平均年収は約358万円〜。未経験からでも大手企業の「正社員採用」が多く、しっかりとした「賞与(ボーナス)」「インセンティブ制度」「各種手当」が完備されているため、手取りが即座に安定します。店頭デビューまでの研修制度も整っており、スピーディーなキャリアアップが可能です。
■アイリスト・アイブロウリスト(眉毛サロン)への転身:まつ毛や眉毛の施術には美容師免許が必須です。今、メンズ・レディースともに眉毛サロンの需要が爆発的に伸びており、未経験でも「月給25万〜30万円+歩合」など、通常の美容室アシスタント・ジュニアスタイリストを大きく超える好条件求人が多数存在します。
方法③:副業・複業・フリーランス(業務委託)の道へ
サロンワークの経験を活かし、フリーランスのヘアメイクアーティストや、面貸し(シェアサロン)、歩合40〜60%の高還元を謳う「業務委託サロン」へ転身する道です。
業務委託は「入客がなければ収入ゼロ」というハイリスク・ハイリターンな側面もありますが、集客力の高いサロンを選べばデビュー直後から高収入が狙えます。近年はコスメイベントやブライダル、TV・雑誌の現場で日給1万5,000円〜10万円といった高額報酬を得て、年収を大幅に引き上げる美容師出身者が増えています。
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