人気の職種である美容師ですが、美容師になるためには美容師国家試験を取得しなくてはいけません。せっかく国家試験を取得して美容師になっても、入社3年以内の離職率は50%以上、10年以内は約90%と言われています。なぜ離職率が高いのでしょうか?
美容師になって大変なことややりがい、美容師を辞めてからも美容師経験を活かして働ける職種について紹介します!
そもそも美容師に必要な『美容師国家試験』って?
美容師になるために避けて通れないのが美容師国家試験です。
美容師の国家試験は、年2回、公益財団法人理容師美容師試験研修センターによって実施されます。
美容師国家試験には筆記と実技の2つの試験があり、両方で合格点を満たすことが、美容師免許を取得するための条件です。
受験資格について
受験資格は、厚生労働大臣または都道府県知事の指定した美容専門学校に入学し、昼間課程2年以上、通信課程3年以上の課程を修了することが条件とされています。
試験内容(筆記試験・実技試験)
◆筆記試験
筆記試験の合格ラインは、55問中60%以上の正答率が必要です。関係法令・制度、公衆衛生・環境衛生、感染症、衛生管理技術、人体の構造及び機能、皮膚科学、美容の物理・化学、美容理論が出題されます。全科目の中で無得点の科目があると不合格になってしまうため、満遍なく対策をしておく必要があります。
◆実技試験
実技試験は、実技試験は減点方式です。実際にウィッグを使用して施術を行います。第一課題(カットの試験)と第二課題(セッティング)があり、第一課題は減点30点以下、第二課題は減点40点以下が合格基準となります。
また実技試験では技術だけでなく、衛生的に問題がないかを確認する「衛生試験」もあります。安全面や衛生面に留意して施術を行っているか、身だしなみは適切か、使用した用具を衛生的に処理・収納しているかのチェックがあります。衛生試験で不合格とならないよう、こちらもきちんと対策をしておきましょう。
美容師になって大変なことは?
美容師国家試験に合格し、いざ美容師になったときのギャップを少なくするために、今度は「美容師になって大変なこと」について解説していきます。
他職種に比べて給与が低い
賃金構造基本統計調査(2022年)によると、美容師(理容師も含む)の平均年収は約330万円で、給与所得者の平均給与458万円と比較すると低い傾向があります。
美容師はアシスタント期間があることや、歩合制の給与形態であることから給与が低い要因になっています。
技術が必要で、体力勝負な面もあるにも関わらず給料が低いため、転職を考えるひとが多くいます。
拘束時間が長い
美容師は営業時間後に、講習を行う場合が多いため、長時間労働になりやすくなってしまいます。
またアシスタント期間は技術の習得のため、営業時間外にカットの練習を行うことも多いため大変と感じることが多いでしょう。
体力勝負
美容師は立ち仕事なので脚がむくみやすく、大変だと感じる理由のひとつです。
また営業中も予約状況によってはお昼を取る時間もないほど、忙しい日もあり、体力勝負で大変なこともあります。
プライベートとの両立が難しい
先ほど記載した通り、拘束時間が長く残業も発生することからプライベートの時間を確保することが難しく、大変と感じることがあります。
お客様はほとんど土日に来店するため、土日は休まずに、平日休みになります。
しかし定休日を設けている美容院がほとんどのため、決まった曜日でお休みが取れるのは予定が立てやすい面もあります。
技術取得
美容師として給料をあげるために、指名料でインセンティブを貰う方法がありますが、指名をされる美容師になるためには技術力が欠かせません。
お客様に合ったヘアスタイルの提案や、お客様の要望に応えるための技術が必要です。
トレンドに合わせたヘアスタイルやテクニックなど、常に技術を磨いていく努力をしなくてはいけません。
アシスタント期間が長い
美容師として正式にデビューするまでの期間をアシスタントと呼び、約2年~4年程度かかると言われています。
アシスタントの期間はシャンプーやスタイリストの補助業務など、メインの施術を担当できないことから低めの給与設定になっているため大変と感じることがあります。
手荒れがおきてしまう
実は美容師の仕事のひとつであるシャンプーやカラーリングによる手荒れに悩まされてる美容師がとても多いです。
1日に10人以上の髪の毛をシャンプーを担当する美容師もいますが、シャンプーは手に必要な皮脂や水分までも洗い流してしまうため、シャンプーによって手が荒れを起こしてしまい大変だと感じる要因でもあります。
またカラーリングの薬剤や成分によって手荒れを引き起こしてしまうこともあります。カラーリングの際はゴム手袋で手に直接振れない状態で施術を行うことで多少の手荒れは防ぐことができます。
お客様とのコミュニケーション能力が必要
美容師は、お客様と一対一で向き合うサービス業なので、コミュニケーション能力が必要です。
技術力はもちろんですが、お客様とコミュニケーションを取ることで要望をより聞き出しやすくなり、満足度も高めることができます。
従業員同士でもコミュニケーションをとり、より円滑に営業を行うことも意識しましょう。
美容師のやりがいは?
お客様の喜ぶ姿が見られる・感謝してもらえる
髪型が仕上げっていくにつれて、お客様の表情が明るくなったり、感謝の言葉をかけてもらえるとやりがいを感じます。
自分の技術によってお客様が喜んでくれることはとても嬉しいですよね。
お客様から直接「素敵に仕上げてくれてありがとう」や「また次回もお願いします」等の言葉をかけてもらったとき、美容師でよかったと実感します。
自分ならではの技術やセンスを表現できる
美容師として、自分の技術でお客様にサービスをしますが、身に付けた技術がすぐに実践できることで常に向上心を持って技術を磨く楽しさを感じられます。
トレンドを活かしたスタイルや自分のセンスを活かして働けるので、クリエイティブなことが好きな人はやりがいを感じて仕事ができます。
努力と実力で給料アップができる
美容師の給料は、基本給に加えて歩合給としてインセンティブをもらえることが多いため、自分への評価が給与に直接反映されます。
自分の努力と実力が認められて、給与として還元されることでやりがいを感じます。
美容師の資格と技術を生かして他業界で活躍できる
美容師の資格や技術は他職種でも活かすことができます。
美容部員・BA、ヘアメイクアップアーティスト、アイリスト・アイブロウリストなど様々な職種で経験を活かしながら働くことができます★こちらについては次の項目で解説していきます。
美容師経験を活かして働ける職種
美容部員・BA
美容部員・BAはお客様の肌やメイクに関するお悩みをカウンセリングして、それを解決するための化粧品を提案する仕事です。
美容師を同じく美を提供するという点で美容部員は美容師との親和性が高い職種だといえます。
美容に関する専門知識が既にあることに加えて、接客経験、カウンセリングスキルと、美容部員の仕事に活かせるポイントがたくさんあるので、美容師経験があると、選考に有利になる場合もあります♪
ヘアメイクアップアーティスト
ヘアメイクアップアーティストは、プロとしてヘアメイクを施すスペシャリストのことです。
雑誌やテレビ、CM、広告、映画、ファッションショーなどで活躍するモデル、タレント、俳優のメイクを手掛るほか、結婚式場でのブライダルメイク、フォトスタジオなどでも活躍しています。フリーランスとして仕事を獲得する方や、メーカー専属のアーティストとして活躍する方など働き方も比較的自由なのが特徴です。
アイリスト・アイブロウリスト
アイリスト、アイブロウリストともに美容師免許保持者のみが施術できる専門職なので、美容師からの転職にぴったりなんです。
同じ美容業界内であるものの、残業が少なくライフスタイルとの両立がしやすいこともあり、美容師から転身を希望する方が増えています。
また未経験で応募できる求人も多いため、美容師免許を活かしてキャリアチェンジをしたい方におススメです。
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